JSONを扱っていると、一度は遭遇するのが SyntaxError: Unexpected token というエラーメッセージです。API のレスポンスを処理しようとしたとき、設定ファイルを読み込もうとしたとき、突然このエラーが出て作業が止まってしまいます。
手っ取り早くエラー箇所を特定したい場合は、JSON Formatter にペーストすれば、エラーの行番号とともに原因が表示されます。
原因さえわかれば修正は簡単ですが、エラーメッセージだけでは何が悪いのか判断しづらいことも多いです。この記事では、JSON Parse Error の読み方と、よくある原因5つを具体例つきで解説します。
SyntaxError: Unexpected token の読み方
ブラウザやNode.jsでJSONをパースすると、構文エラーがある場合に次のようなメッセージが返ります。
SyntaxError: Unexpected token ' in JSON at position 42
このメッセージは3つの情報を含んでいます。
Unexpected token '— パーサーが想定していない文字'(シングルクォート)に遭遇したat position 42— JSON文字列の先頭から42文字目でエラーが発生したSyntaxError— 構文自体が壊れている(値の問題ではなく、書き方の問題)
position の数値はバイト位置ではなく文字位置を指します。ただし、改行コードや空白もカウントされるため、手作業で数えるのは現実的ではありません。JSON Formatter のようなツールを使えば、該当箇所をすぐに特定できます。
よくある原因5つ
1. 末尾カンマ(trailing comma)
JavaScriptでは配列やオブジェクトの最後にカンマを付けても動作します。しかしJSONの仕様では、末尾カンマは許可されていません。
{
"name": "Alice",
"age": 30,
}
最後の 30, のカンマを削除する必要があります。
{
"name": "Alice",
"age": 30
}
配列でも同じエラーが起きます。
{
"colors": ["red", "green", "blue",]
}
"blue" の後ろのカンマを削除すればパースできます。エディタのフォーマッタが自動で末尾カンマを付ける設定になっている場合、JSON ファイルでは無効にしておくとよいでしょう。
2. シングルクォート
Pythonの辞書やJavaScriptのオブジェクトでは ' を使えますが、JSONではダブルクォート " のみが有効です。
{'name': 'Alice'}
これは正しいJSONではありません。すべてダブルクォートに置き換えます。
{"name": "Alice"}
Pythonで辞書をJSON文字列にする場合は、str() ではなく json.dumps() を使ってください。str() はシングルクォートで出力してしまいます。
3. クォートなしのキー
JavaScriptではオブジェクトのキーにクォートが不要な場合があります。JSONでは、キーは必ずダブルクォートで囲む必要があります。
{name: "Alice"}
正しくはこう書きます。
{"name": "Alice"}
4. コメント
設定ファイルでよくある間違いです。JSONの仕様にはコメント構文が存在しません。
{
// ユーザー名
"name": "Alice"
}
// や /* */ はすべて取り除く必要があります。なお、tsconfig.json など一部のファイルはJSONC(JSON with Comments)という拡張仕様で書かれており、コメントが許可されています。ただし標準のJSONパーサーでは読めません。
JSONC・JSON5・_comment フィールド・除去スクリプトの使い分けは JSON にコメントは書ける? で詳しく比較しています。設定ファイルで「コメントを残したい」要件がある場合はそちらを参照してください。あるいは、JSONではなくYAMLで管理するという選択肢もあります。
5. BOM(Byte Order Mark)
UTF-8で保存したファイルの先頭にBOM(\uFEFF)が入っていると、パーサーがそれを不正な文字として検出します。
SyntaxError: Unexpected token in JSON at position 0
at position 0 かつ見えない文字がトークンとして報告されている場合、BOMの可能性が高いです。ファイルから取り除く方法は 3 つあります。
- VS Code: ステータスバーのエンコーディング表示をクリックし、「エンコーディング付きで保存」から BOM なしの「UTF-8」を選ぶ
- コマンドライン:
sed -i '1s/^\xEF\xBB\xBF//' file.json - hex エディタ: ファイル先頭の 3 バイト(UTF-8 BOM の
EF BB BF)を削除する
ファイルの保存方法を制御できない場合(ユーザーのアップロードを読み込むときなど)は、プログラム側で先頭のBOMを除去する処理を入れてください。
const cleaned = text.replace(/^\uFEFF/, '');
const data = JSON.parse(cleaned);
その他の原因
代表的な5つ以外にも、次のような原因でパースエラーが起きます。
括弧の対応ミス
閉じ括弧 } や ] が足りないと、多くの場合ファイル末尾でエラーが報告されます。ネストが深い JSON では、対応の取れていない括弧を目視で探すのは困難です。括弧の対応を表示できるフォーマッタを使うと時間を節約できます。
文字列内の制御文字
文字列の中に生の改行やタブが入っているとエラーになります。改行は \n のようにエスケープする必要があります。
{"message": "Hello
World"}
正しくは次のように書きます。
{"message": "Hello\nWorld"}
先頭ゼロのある数値
JSON の数値は先頭にゼロを付けられません。007 は不正な値で、7 などの標準的な数値表記にする必要があります。
undefined や NaN
JavaScript の undefined と NaN は JSON の値として使えません。undefined を含むオブジェクトをシリアライズすると、多くのシリアライザはそのキーを省略するかエラーを投げます。NaN や Infinity も同様に拒否されます。
症状別の直し方: token u / token o / end of input
エラーメッセージに含まれる文字そのものが、原因を大きく絞り込む手がかりになります。次の 3 つの変種はいずれも JSON ファイルの中身ではなく、「パーサーに渡す前」の段階に問題があるパターンです。なお Unexpected token < が出た場合は JSON ではなく HTML が返ってきたサインです(後述の環境別エラーメッセージ表を参照)。
Unexpected token u in JSON at position 0
JSON.parse に文字列 "undefined" が渡っています。u はその 1 文字目です。パースしようとした値が、その時点で undefined だったことをほぼ確実に意味します。
const raw = localStorage.getItem("settings"); // キーが存在しないと null
JSON.parse(undefined); // SyntaxError: Unexpected token u in JSON at position 0
パースの前に値が本当に存在するか確認してください。本文が空の API レスポンス、存在しないストレージキー、変数名のタイプミスが典型的な原因です。
Unexpected token o in JSON at position 1
"[object Object]" という文字列をパースしようとしたときのエラーです。position 0 の [ は配列の開始として妥当なので、パーサーは position 1 の o で失敗します。JSON 文字列ではなく JavaScript オブジェクトそのものを JSON.parse に渡すと、暗黙の文字列変換によってこの形になります。
const data = { name: "Alice" };
JSON.parse(data); // data が "[object Object]" に変換され Unexpected token o
その値はすでにパース済みです。そのまま使うか、ディープコピーが目的なら stringify / parse の往復ではなく structuredClone(data) を使ってください。
Unexpected end of JSON input
JSON が完結する前に文字列が終わっています。よくあるのは空文字列(JSON.parse(""))と、途中で切れたレスポンス(中断されたネットワークリクエストや書き込み途中のファイル)の 2 つです。まず生の文字列の長さをログに出してください。長さが 0 なら、問題は JSON の構文ではなくパーサーに渡す前の段階にあります。
環境ごとのエラーメッセージの違い
同じ構文エラーでも、エラーメッセージは実行環境によって異なります。検索するときの手がかりになるよう、代表的な環境のメッセージを整理します。
| 環境 / ランタイム | 典型的なエラーメッセージ | 読み取れること |
|---|---|---|
| ブラウザ (Chrome / Firefox) | Unexpected token < in JSON at position 0 | 先頭の < は、JSON ではなく HTML エラーページが返ってきたサイン。ネットワークタブで実際のレスポンスを確認する |
| Node.js | Unexpected token } in JSON at position 142 | position の数値で位置を特定できる |
| Python | json.decoder.JSONDecodeError: Expecting property name enclosed in double quotes: line 3 column 5 | 行番号と列番号の両方を表示する |
| Java (Jackson) | JsonParseException: Unexpected character ('}' (code 125)): was expecting double-quote to start field name | 期待した文字と実際の文字の両方を明示する |
特にブラウザで Unexpected token < in JSON at position 0 が出た場合は、API が JSON ではなく HTML のエラーページ(404 や 500 のページ)を返している可能性がほぼ確実です。JSON の構文ではなく、リクエスト先やステータスコードを疑ってください。
デバッグの切り分け手順
エラーが数行のファイルなら目視で直せますが、API レスポンスや大きなファイルでは、切り分けの順序を決めておくと速く解決できます。
- JSON Formatter にペーストして、エラーの行番号と内容を確認する
- 報告された position の少し手前まで確認する。実際のミスはエラー位置より前の行にあることが多い(例: 10 行目のカンマ漏れが 11 行目でエラーになる)
- 上で挙げた原因 5 つ(末尾カンマ・シングルクォート・クォートなしキー・コメント・BOM)に該当しないか確認する
- コードが生成した JSON なら、シリアライズ処理を確認する。文字列連結で JSON を組み立てている箇所は典型的なバグの温床
- API から受け取った JSON なら、パースの前に生のレスポンスとエンコーディングを確認する
fetch でレスポンスを受け取る場合は、response.json() を使う前に生テキストとステータスを確認すると、HTML エラーページ・空レスポンス・途切れたレスポンスを 1 箇所で見分けられます。
const response = await fetch("/api/data");
const raw = await response.text(); // response.json() ではなく、まず生テキストで受ける
if (!response.ok) {
console.error(`HTTP ${response.status}:`, raw.slice(0, 200));
} else if (!raw) {
console.error("レスポンス本文が空"); // Unexpected end of JSON input の典型原因
} else {
try {
const data = JSON.parse(raw);
} catch (e) {
console.error("JSON parse 失敗:", e.message, raw.slice(0, 200));
}
}
FormatArc でエラー箇所を確認する
5つの原因を把握していても、数百行あるJSONファイルから問題箇所を目視で探すのは大変です。JSON Formatter を使えば、ペーストするだけでエラーの行番号と内容が日本語で表示されます。
使い方は3ステップです。
- JSON Formatter を開く
- 左側のエディタにJSONを貼り付ける
- 「変換」ボタンを押す
正しいJSONであれば整形された結果が右側に表示されます。構文エラーがあれば、エラーメッセージに行番号が含まれるので、該当行を修正して再度変換すればよいでしょう。
ブラウザ内で処理が完結するため、APIキーや個人情報を含むJSONでも安心して使えます。データがサーバーに送信されることはありません。
パースエラーを未然に防ぐ
エラーが出てから直すよりも、いくつかの習慣でパースエラーの大半を防げます。
- JSON を生成するときは文字列連結ではなく
JSON.stringify()(各言語の標準シリアライザ)を使う - エディタで保存時に JSON を検証する設定を有効にする(VS Code・IntelliJ・Sublime Text はいずれも対応)
- CI に検証ステップを追加する。
python -m json.tool < config.jsonのような簡単なチェックで、本番に届く前に壊れたファイルを検出できる - 手書きで編集するときは、リアルタイムに検証できるツールを使う
なお、信頼できないオンラインツールに業務データを貼り付けるのは避けてください。どのツールが安全かの見分け方は オンライン変換ツールは安全か で解説しています。FormatArc はすべての処理をブラウザ内で完結し、データを外部に送信しません。
JSON が適さない場合
コメントを書きたい、複数行の文字列を扱いたい、複雑なネスト設定を管理したいといった要件で JSON の制約と頻繁に戦っているなら、YAML を検討する価値があります。YAML はコメントに対応し、複数行テキストも自然に扱え、設定ファイルとしては読みやすいことが多いです。
ただし YAML はインデントに敏感で、暗黙の型変換など独自の落とし穴もあります。両者は必要に応じて相互変換できるので、ケースに応じて使い分ければ十分です。詳しくは YAML と JSON の違い を参照してください。
まとめ
JSON Parse Error の大半は、この記事で紹介した5つのパターンのいずれかに該当します。エラーメッセージの Unexpected token と position を手がかりに原因を絞り込めますが、ファイルが大きい場合はツールに頼るのが効率的です。
JSONの書き方に不安がある場合は、JSONの書き方ガイドも参考にしてください。整形の基本テクニックについてはJSON整形の基本でまとめています。Chrome 拡張でAPIレスポンスを自動整形したい場合は、JSON整形のChrome拡張おすすめ比較も参考になります。curl で API レスポンスをデバッグ中に構文エラーに遭遇した場合は、curl レスポンスの JSON 整形方法で jq や python を使ったワンライナー整形を解説しています。

